空に優る景色は地面にしかない

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私のいろいろ音楽遍歴

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 久しぶりにブログを書こうと思った。人の音楽遍歴を聞いているうちに、自分も整理したくなった。覚えていないところもあるけれど、書いてみる。

 とりあえず演奏として音楽に初めて触れたのは4歳のときで、私はヤマハ音楽教室に通っていたらしい。ピアノを習っていた。エレクトーンをやった記憶もうっすらある。後に分かるけど、その影響で絶対音楽があった。(普通消失することはないと思うんだけど、その後難聴にかかったことで、なぜか狂ってしまったので今は相対音感だけある)ドライヤーの音はB♭だ~とか、シーソーシーソーシーソー!と救急車の音を音名で言ってたみたいだし、生活音さえ音楽だった。話が脱線したけれど、最初に触れたのは主にヤマハの音楽ということになる。

 その後引っ越しなどのきっかけで個人レッスンを受ける。元々ヤマハの先生だった人に教わる。ハノンではなかったけれど指の練習曲(名前は忘れた)とブルグミュラーソナチネツェルニーギロックを経て、聴いたことのあるクラシックの曲を高校3年辺りまで弾いていた。完全に趣味としての音楽。その中で上達に苦しんで演奏で食べていくのは厳しいなと思うようになっていた。いわゆるコンクールに出るとかそういった経験はなかった。比較的楽しく音楽とは付き合っていた。ただ、発表会なるものはヤマハ時代からあったので、うろ覚えだけど大きなステージで弾いて、最後に記念撮影するときに疲れて号泣した記憶がある。小学生以降も発表の時に失敗して一旦弾きやめて、再度弾けるところから弾くみたいなことをした記憶もある。
 高校生になって、ポピュラー音楽も少しやった。そして、ピアノ以外にもオカリナも習った。オカリナは、当時のピアノの先生が吹いていたので同じ先生から教わった。オカリナはおそらく5年くらい習っていた。ピアノは計算すると大体15年ほどになる。
 楽典的なことはヤマハ時代から少しだけやっていたけど、真面目に習っていたのは高校生になってからだった。正直もっと早くやった方が良かったなと思う。その方が曲の理解が深まるからだ。演奏関係はざっとこんな感じ。
 作曲自体は習ったことはないし、どちらかというとアレンジが多い。小学生時代に伴奏のないメロディだけの曲に伴奏をつけたり、リコーダーで吹きたいジブリの曲を聴いて楽譜にして、テストのときに吹いたりしていた。(耳コピ絶対音感があると比較的容易っぽい)MIDIシーケンサー自体は中学の時くらいから触れていた記憶がある。そこまで得意ではなかったし、今でもDTMは苦手。

 

↓ リコーダーのテストで吹いた思い出の曲。


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 そういえば高校の時に一曲作ったことがあって、当時の高校の音楽の先生とすごく揉めた記憶がある。弱起だったからだ。クラシックの基本を押さえた曲をまずは作りましょうという話だったので、弱起を持ってきたのは良くなかったんだと思う。その当時思い浮かんだ曲が弱起しかなかったので、喧嘩したまま提出した。不可にならなくてよかった。
 そして、音響の学べる専門学校に行きたかったのだけど、両親に反対されたので渋々大学を受験した。いわゆるクラシック音楽を学ぶところは考えていなかったので、(どう考えても準備が間に合わない)それ以外の領域が学べるところを探した。しかし、第一志望を受験することはなかった。自分を追い詰めすぎて精神を病んでしまったのだ。

 結局、私立の音楽科に進んだ。楽理的なこと以外にも実験的な音楽に触れたり、実験音楽を自分で作ったり、ガムランを演奏したり、尺八に触れたり、はたまたフィールドレコーディングのようなサウンドスケープ的なことをやったり、レコーディングを学んだり、自分の想像していた以上の世界に触れた。中でも音楽美学(音楽学、音楽哲学)に興味が湧いたので、卒業後もその辺りの本をずっと読み漁っている。

 自分でやる音楽はそんな感じ。次はどんな音楽を聴いてきたか書いてみる。


 幼少期~小学生辺りまではヤマハ音楽だったので割愛。小学校高学年のとき、周囲の友達が流行りのJ-POPを聴いていたけど、全然馴染めなかった。ただジブリの音楽は聴いていたし、名探偵コナンのテーマソング集を聴く中で一組だけ聴ける音楽があった。いや、音楽自体は他のアーティストも聴けたのだけど、歌詞が意味不明に見えて好きじゃなかった。その一組だけ聴けるコナンの音楽は、GARNET CROWだった。曲を聴かなくても歌詞の意味が理解できた。それだけでその音楽は自分にとって価値があった。

 


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「君と僕とは別の生き物だから 好みが違う歩く速さも思いの伝え方も」

この始めのフレーズを見て小学生だった私は「ちゃんと意味が分かるし、良い!」と感動した。今見ると何気ない歌詞かもしれないけれど、意味不明に思えるJ-POPの歌詞の中では当時は衝撃だった。

 そうして、彼女らのことをもっと知るためにメンバーの好きなアーティストを全て聴いた。そこでまた衝撃が走る。Bjorkとの出会いだった。中1の時だったと思う。

↓ Bjorkの中で初めて聴いて、今でも一番好きなアルバム。


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 「音楽ってこんなに自由でいいんだな」と思った。掴みづらいメロディだけど、ちゃんと色彩感があって、リズムが生き生きと感じられて、音使いが面白くて最高だった。

 Bjork関連で北欧系のポップスといわれるようなアーティストも聴いた。高校でポストロックやエレクトロニカにハマるきっかけはこの辺りの影響。

 中学時代はとにかく洋楽とBeing(現B ZONE)関係の音楽を聴いていた。書き出そうと思ったけれど、50以上はあるのでやめておく。流行りの歌はもちろん、60年代から90年代の洋楽も満遍なく聴いていた。クラシックも好きで、ピアノ曲を中心に聴いていた気がする。

 高校・大学時代はポストロック、エレクトロニカ、ノイズ、アンビエント、ミニマル、民族音楽など少し変わった音楽をメインに聴いていた。ジャズ、アニソン、ゲーム音楽もこの時期に良く聴いた。それらの音楽の中でもmumが好きだった。
 しかし、大学生になり、音楽を学ぶことができるようになってから音楽が嫌いになっていた。正確にはメロディーの主張の強い音楽が受け付けなくなった。もっと正しくいうと、音楽の暴力的な側面が受け入れられなかった。どんなにこちらが拒否をしていても、聴くと否応なく心を動かされてしまうその強引さ、何も思いたくなくても頭に残って繰り返される音楽の暴力性、そういった側面が嫌になった。


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 そんな中で聴けたのが先ほどあげた少し変わった音楽たちだったのだ。そして徐々に私は日常で音楽を聴かなくなっていった。それに、静寂は私にとっては一つの大事な音楽だったから、ある意味静寂を聴く時間が増えたともいえる。サウンドスケープを学んだことなども若干影響しているように思う。
 「静寂を聴く」人は実は結構いて、大学の講師や教授でも「最近聴いてる音楽ですか、最近は静寂を聴いてますね」などと返答しているのを何度か見かけて、正直ちょっと嬉しかったし、普段音楽に触れている人たちだからこそ、その返答は良いと思った。
 話はそれるが、無と静寂には大きな隔たりがあると思う。何も聴いていないのでなく、わずかな残響音を聴いている。すべてを拒絶するわけでなく、意図的に何か音を鳴らすのでなく、静寂を聴くとは、今ここにある自然の音を受容する行為だ。

 大学を卒業後、病気の関係もあり、たくさんの音楽は聴けなくなってしまった。最近聴こうと思える音楽はクラシックのピアノ曲だった。本当にごく一部の音楽。卒業した後にクラシックの良さというか、馴染みやすさに気が付いた。というのも、クラシックは私の中で弾くものであり、聴くものではなかったのだが、幼い頃から慣れ親しんでいたこともあって、聴きやすく疲れにくいことに気づいた。ただやっぱり常に聴くわけではなく、調子が良いときに聴くだけ。生真面目にベートーベンを聴くときの態度で一時期は聴いていたけれど、聴取の態度としてはべつに不真面目でもいいじゃんと最近は思う。なぜなら、生真面目に聴くのはクラシックの一部での慣習みたいなものの影響だったからで、それに縛られる必要は全くないと気づいたから(ただそういう聴き方もあるので、聴き方の一つとして保持はしている)。

 今後音楽関係でやりたいこととしては、趣味としてGARNET CROWの全曲をオルゴール化する計画があるのと、作曲はクラシック系に的を絞ってやることの大きく2つがある。演奏関係も何かやりたい気もしているし、遊びでもっとDTMっぽいこともしたいとは思ってるけど、環境が厳しいので当面無理かなと思っている。作曲に関してはしばらくは一人で勉強することにしている。和声の復習からやってみてるけど、結構忘れてるし、実践的な場面であまり生かしたことがないので生かしていきたい。時間はあまりなくても、下手でも投げ出さずに地道にやっていく。