山でひたすらノコギリを使ってノコノコしていた
受容とあきらめは同居することがあり得るのだろうか。私は言葉を飲み込んで押し黙るつもりである。忠告や助言が成り立たない場面ではそうやって黙ることしかできない。しかし、全くの沈黙では心許ないため、自分の生き方を一つの道として示す。心の中で別れを告げる。今までありがとう。そして、さようなら。
今日は木を切った。伐採である。山でひたすらノコギリを使ってノコノコしていた。伐採を経験する女。……あまりその辺にいる気がしない。
急に長崎へ行くと決まったものだから、心を家に置いてきてしまったようだ。山仕事を終えて家に帰ってくると、
「山水使えますか」
と見知らぬ青年に尋ねられ、「え」と困惑した。
「何かあったんですか」
「タバコの火で山水の……が燃えちゃって」
なんだって?よくわかんないな。と私はモニョモニョする。
「山水が使えるか、とにかく確認してほしいです」
「はあ」
なんだか分かんないけど、未だ山にいる祖母に確認しに行ったら気にしなくてオッケーと言われたのでお風呂に入った。
後に分かったが、近所の青年が歩きタバコをしていたら、火の粉が山に燃え移り、辺り一体を燃やしてしまったらしい。その際、山水のホースまで燃えたんだとか。……歩きタバコすな。としか思えなかった。私は木を切ることに疲れたんだよ。
久しぶりにぷりぷりの生ワカメを食べた。ワカメって美味しいよね。食べながら欠伸をアプアプする。まだ19時台なのに非常に眠い。伐採のおかげである。もうすぐ春だな。
写真は全く関係ないけど、マリネステーキです。